クーラントが室内に漏れだしたので、ヒーターはバイパスして応急処置。漏れの原因は通常ヒーターコアかヒーターバルブ。両方手に入れて交換する。
修理に出すとこの交換作業は9時間が通常の見積もり。すなわちパーツと工賃を合わせ、$1500超になるのが普通。しかしネットのフォーラムなどで検索するとセンターコンソールを外せばヒーターコア、バルブ共に取り出せるので早ければ2時間くらい、とある。
ペダル、ステアリングコラムのカバーを外し、サイドブレーキ周りのコンソール、センターコンソールを外す。隠しネジなどの場所さえ分かれば簡単。
蛇腹のヒーターダクトの向こう側の変色した白いプラスチックがヒーターコア。ダクト、カーペットにクーラント痕。
蛇腹のダクト、その上のプラスチックのダクトを外すともうヒーターコアにアクセスできる。
ヒーターコアを固定しているトルクスのネジ二本を外すとヒーターコアを引き出すことができる。ダバダバとクーラントが出てくる。
ヒーターコアにつながっているパイプは8mmのボルト3本でつながっているのでこれを外し切り離し、ヒーターコアを取り出す。
ヒーターバルブとパイプはブラケットで車に固定されているのでこのブラケットのプラスネジを外す必要がある。スペースが狭くて作業しづらい。ヒーターバルブ周りはクーラント痕などなく、状態は良好。ヒーターバルブにつながっている配線コネクターを外す。
新しいヒーターコアは同梱のスポンジガスケットを古いヒーターコアにならって貼り付ける。新しいヒーターバルブは古いものと形状が違うが組み立てて新しいO-リングを使ってパイプもつなげて組み立てる。
ヒーターコアをブロワーファンのケースに滑り込ませ、固定しないでおいてヒーターバルブ、パイプを位置合わせしてヒーターコアにつなげる。つなげておいてヒーターコアをトルクスのネジで固定。ヒーターバルブ、パイプを固定するブラケットも戻す。これが作業空間がなくて一番つらい。ヒーターバルブへの配線もつなげる。
エンジンルーム側のバイパスを取り外し、ヒーターコアへのパイプへホースをつなげる。
エンジンをかけ、暖機し、頃合いを計ってヒーターを全開にする。しばらくして温風がダクトから出てきた。気を良くしてクーラントの漏れがないか作業した場所をチェックする。
・・・漏れている。
ポタッ、ポタッ、とヒーターコアとパイプの付け根からクーラントが漏れる。3本の8mmボルト締めあげてみるが止まらない。ヒーターバルブも怪しい。ヒーターバルブの付け根も濡れいてる。あきらめてエンジンが冷えてからヒーターバイパスを戻した。
数日後に作業再開。
作業性を高めるためにHarbor Freightで工具を買ってくる。
短めの8mmのレンチが欲しかったがバラ売りはないのでセットで。
パイプを固定しているブラケットのネジを回すためにプラスドライバーのビットを最短でしかもトルクをかけるためのラチェット。
ヒーターコアを固定しているトルクスのネジを外しヒータコアが動くようにしておいてパイプを切り離し、パイプとバルブのブラケットを外して車から取り出す。
買って来た短めの8mmのレンチを使ってパイプを切り離すのだが手が滑ってヒーターダクトの中に落としてしまった。このレンチを回収するために座席を取り外す余計な手間。磁石を針金の先に取り付けて徐々に釣り出し、回収に成功。
同じ失敗をしないようにダクトはテープでふさいでおく。
外したパイプのOリングは変形したりはしていない。
バルブを分解してみる。バルブ内のOリングが破壊されている。組み立てるときにシリコンを吹いて潤滑したと思ったのだが不十分だったようだ。
近くのオートショップに行くがそこではOリングが入手できず。Home Depotでサイズの近いOリングを見つけたのでこれを買ってみる。
潤滑剤にシリコンを使ってこの買ってきたOリングを使ってバルブを組み立てようとするが微妙にOリングが太すぎて組み立てられない。潤滑剤をエンジンオイルにして試みるがやはり組めない。
諦めて古いバルブはまだ使えるので古いバルブを車に戻し、ヒーターコアとつなげた。
エンジンルーム側のホースもパイプとつなげ、エンジンをかけて暖気。
クーラントに熱が入って、ヒーターを全開にする。漏れをチェック。漏れはない。しかしダクトから出る空気が熱くならない。ヒーターバルブ周辺のパイプ、ヒーターコア周辺も熱くなっているが空気が熱くならない。
水温計も通常より熱めを指している。
サーモスタットハウジングのエア抜きバルブを開けてエア抜き。しばらくエンジンを吹かしたりしているうちにエアも出てきて、ヒーターの温風も出るようになった。
クーラントを追加。BMW純正を蒸留水と半々に混ぜたものを作って追加。
運転席、センターコンソールなども戻し、テストドライブ。
水温も安定。ヒーターも効き、漏れもなく、上々。
カーペットはまだクーラントで湿っているがそのうち乾くだろう。
取り出したヒーターコアに水を入れて放置してみる。プラスチックのサイドタンクとアルミのコアの付け根に漏れがあることがわかる。